今日は朝は雨が降ってましたね!
ロイヤルホストでパンケーキを楽しんできました!
2026年8月3日(月)小雨時々晴れ 認知症の私が、今を楽しく生きる理由 丹野 智文
ピアサポートで心がけていること。
笑顔で話す。
私自身が笑顔で関わり、楽しそうに話をしている姿を見てもらうこと自体が当事者に笑顔や前向きな気持ちを与えるのだと実感しています。
話している内容よりも、実際に笑顔で前向きに過ごしている。姿を見てもらうことが、大切なのかもしれません。
認知症の話から始めない。
ピアサポートの時、目の前の人が認知症の症状があると知ってはいますが、症状など聞き出す事はしていません。
最初に私の経験を話すことで、自分から話をするのを待っています。
最初は聞いているだけですが、数分経つと共感して自分の気持ちを伝えてくれるようになります。
認知症とわかってはいても、当事者同士だと仲間として接し、認知症の人として見ていないので、普通の会話でスタートできるのです。
家族や支援者がそばにいないと不安になる人もいるからです。
でも、私が話をすると、みんな落ち着いてきちんと話を聞き、話すことを自分で考えて笑顔になるのです。
私からは何をお困りですか?調子はどうですか?などとは聞きません。
常にこれから何をやりたいかを聞くことにしています。
やりたいことを聞くと、なぜ今はそれができないのかがわかります。
ひとりで出かけさせてもらえない。お金を持っていないと困り事が見えてくるのです。
お困りごとないですかと聞いてもないと言われて、話が途切れてしまうと思います。
私たちだって、関係性のない人に困り事を話す事はほとんどないと思うのです。
困り事を話すには、まずは関係性を作ることが大切です。
当事者同士だとその関係性が同じ症状や不安、悩みなどの共感からスムーズに生まれるので、自分の気持ちをきちんと話してくれるのだと思います。
では、当事者に話を聞くのは当事者じゃないとダメなのかと言うと、そんな事はなく、当事者ときちんと関係性ができた人なら安心して話ができるので、ピアサポートだけではなく、支援者との話し合いも意味があると思います。しかし仮に関係性があってもアセスメント項目(福祉や医療の専門職が使う、支援を必要とする人の課題を把握分析するための項目のこと)にのっとったような聞き取り調査では誰も困り事は言わないと思います。
楽しい企画について
ピアサポートに関連して考えることがあります。
最近では認知症カフェや当事者の集いなど当事者が人と出会う場や機械が増えてきました。そこで当事者自身がやりたいことを話し、その話を受けて実際にボーリングをやったり料理をしたりなどもできるように変わってきました。
あくまで、自分で準備して考える。そして失敗しても良い環境が大切なのです。
他の当事者も、みんなでやりたい時もあれば違う趣味の友達とやりたいこともあるでしょう。
それを誰とやりたいのかも当事者に聞いてみてほしいことの1つです。
笑顔には2種類ある。
当事者の笑顔には次の2種類があると思います。
①料理やボーリングなど、自分がやりたいと思っていることをやり、楽しさを感じているときの笑顔。
②ピアサポートを受けた時や他の当事者の話を聞いて不安が軽減され気持ちが楽になったときの笑顔。
②の笑顔、諦めずに自分からやろうと本当の意味で前向きになった笑顔で、自宅に帰ってからの行動も変わります1人でヘルプカードを使ってみようとかスマートフォンを使って出かけてみようとか、実際の行動ができるように気持ちが変わるのが②の笑顔だと思います
自分の認知症と診断されてからの生活をきちんと考えなぜ私はこんなにウジウジしてるのだろうか
他の当事者のように明るく元気になりたい。挑戦してみようと病気を自分で受け入れることができる時間が1番大切です。
受け入れて前向きになればたとえその集まりやイベントに参加しなくても自分の周りの仲間とボーリングをしたり料理をしたりするように変わっていきます。
ピアサポート等の当事者同士の認知症に関する話し合いは、自分の症状を受け入れ本当の意味で前向きになるきっかけとなります。
当事者同士の話し合いの場も、自分がやりたいことができる場も、両方あることに相乗効果になるんだと思います。
やりたいことを話し合って実現する場だけでなく、もっと自分の弱さや症状を知り受け入れてそれに負けずに挑戦することができる環境づくりそんな当事者同士の話し合いの場が増えてくれることを望みます
楽しい場に 参加した当事者が、前向きに挑戦し自立しようと言う気持ちに変わっていかないことに今まで違和感を覚えていました。
やはり本当に前向きになる瞬間は、自分で考えて行動し成功体験につながった時だからなのだと思います。
今の自分の不安や困り事を見つめ他の人がどうやって過ごしているか、どう工夫しているかなどを話し合いの場から自分なりに考えることで自立のヒントを探し出せるのだと思います。
イベントであっても、認知カフェや集い等の集まりであっても、元々の目的が何だったかを忘れてしまわないで、もらえたらいいなと思います。
丹野さんの診断後支援の中のピアサポート
ピアサポートの場面1
場所・認知症クリニック内の待合室
時間・約30分
参加者・田中さん(50代後半、仮名)と妻
認知症の診断・3ヶ月ほど前
丹野さんは入口を向いて座っている。丹野さんの前に田中さん、その横に妻が座る。
シックなセーターを着て、若く見える田中さん
丹野さん、田中さん、こんにちは。私丹野智文と申します。
田中さん本を読ませていただいています。
丹野さん ありがとうございます。
私39歳の時に認知症と診断されて、1年半は落ち込んで落ち込んで泣いてばかりでした。
でも今じゃ全然ね。確かに症状はいっぱいあるんですけど、その症状を工夫することだけはやっているんですよね。
サポーターの視点
先入観を持ちたくないので、話をする方の事前情報はあまり聞かないようにしています。
ただ、ここでのピアサポートの対象となる診断から間もない人は皆不安を抱えているので、まずは安心感が持てるような言葉雰囲気を心がけています。
認知症って、今のところ進行は止められないんですよ。医学的には。
ただ、私は2つの事は止められると思っているんです。
1つ目は、家族が心配で先回りしてしまって、外出を禁止したり、財布を持つことを取り上げたりすること。
それをやると、本人は諦めてしまうんですよ。そうするとすぐ鬱になります。鬱は絶対防げますよ。
それに慣れちゃうと、今度は助けてくれる家族や支援者がいない時に不安になってしまう。つまり依存と言う新たな病気を生み出しちゃうんだよね。この依存を生まないというのが自分たちで止められる2つ目のことです。
これは認知の症状ではなく、後から家族と本人が作り出したものなので、だからまずは鬱と依存を防げばいい。そうすると後は認知症の症状だけですから、そこを工夫すればいいんです。
サポーターの視点
認知症の診断を受けた初期に起きがちな悪循環を防ぐために、本人と家族にやめてほしい事はアドバイスしました。、家族には外出を止めない財布を取り上げないなどなるべく具体的に伝えました。
今携帯とか使ってます?
使ってます。
いいですね。携帯はどんどん使ったほうがいいですよ。
認知症になると、携帯が使えなくなるっていうのは嘘です。
使えなくなる人が増えるのは、さっきの話みたいなさっき周りの先回りで認知症の本人と社会が遮断されちゃうからなんです。
そうすると、誰からも電話が来ない、メールも来ない、そしたら充電しなくなるんですよね。
だけど、友達から遊びの電話だったらワクワクする。そういう相手から電話が来るかもしれないって思ったら、充電して使い続けます。そういうのが大切なんです。
認知症になって必ず誰かが付き添うようになっちゃうと、その人に頼るから、使わなくていい環境になっちゃうんだよね。
だから、できるだけ1人で出かける。1人でいろいろなことをやってみる。それが大切なんでしょうね。うん。
サポーターの視点
相手の反応見ながら、携帯電話の話を続けました。そして1人で出かけるなどをやってみてほしいことを伝えています。
今はね、起きる時間だよーとか、食事の時間だよーとか入れているの?
自分が認知になったとき、子供がねまだ小学校2人だったんで。今思うとそれが多分よかったんだろうなって。
最初の1年半は本当に大変だったけど。
でも、会社にとにかく行けなきゃいけなけないから。そうだね。道に迷いながら行っていて…。
サポーターの視点。本人の表情を見ながら自分の診断当初の経験を話しています。
すごいなぁって思って。
これ、今も使っているんだけど、これを見せながら、人に道を聞くようにしていますよ。
サポーターの視点、自分で作成したヘルプカードを見せながら、具体的な工夫を説明してみました。
じゃないと、まだ若くてスーツも着ているような自分が、会社の場所を忘れたって言うと、人によっては馬鹿にしてんのかと思われてしまうので。
病気ってことがちゃんとわかってもらえると助けてくれる人が多いです。
こういうヘルプカードを使ってみるとかね、この最初の一歩踏み出すときの壁はめちゃくちゃ高かったですよ。変な人には思われるんじゃないかなとか考えてしまって。
でもね、実際に使って話しかけてみたらみんなすごく優しかったんですよね。それからですね。どんどん言えるようになった…
サポーターの視点、自分にとっても周りの認知症をオープンにして、一歩踏み出すことは勇気が必要だったという経験を話しました。
ちょうど11月の15日に診断を受けて。
去年の?じゃあまだそんなに立ってないんだね。今1番不安なところでしょ?ね。
一応仕事もあったので、まぁ一応上司に伝えてでもやっぱり失敗するわけです。
皆にびっくりされて、うん。で丹野さんが言われたように、こう、うん、何か話すこととかに困ってるような感じがあって…で、まぁちょっと何人かですけど、サポートしてくれるだろう人には(自分が認知症だと言うことを)言ってるんで。で、それで少し楽になったかな… (田中さんは話が途切れ途切れになりつつも、今の気持ちを丹野さんに伝える。
で、あの、できない仕事を一生懸命頑張っても、できないんですよ。
そうなんですよ。だからできない仕事があったらごめん。これはできないから、もっと簡単なものくれって言った方がいいですよ。
サポーターの視点
相手のテンポに合わせるように、ゆっくりとそしてできないことに共感しつつ、仕事上での悩みについてアドバイスをしました。
それに、誰もができる仕事って意外とめんどくさいですよね。私の職場の場合だと、こういうプリントを人数分セットして各店舗に送るって言う仕事もあるんだけど、そういう仕事って誰もやりたくないんですよ。でも頭使わなくていいから俺はそういうのを率先してやるんですよ。すると周りも認めてくれるんですよね。
会社に行く時も、道に迷ったこともあるけど、暗い顔ですいません。道に迷いましたって出勤したらみんな心配するでしょう。
明るい顔で道に迷いましたって言ったら、そうか。じゃあ仕事しなさいってそんな感じです。
すごいですね。
実際に社長の顔とかも忘れるからね。
で、こないだも目の前を社長が歩いててあの偉そうな人は誰だっけ?って言ったら社長だよってみんな笑ってて笑う。
へー、すごい。私、(認知症になった)ばかりだから…
そうだよね。俺も、こんなふうに明るく考えるまで1年半かかりました。たよ
認知症って診断されてから、会社で1人の新人の女性がね普通に関わってくれて、夏の暑い時に、こんなに暑かったらビールでも飲みたくなるよねって言ったら、丹野さん病気でしょ、お酒飲んでいいの?って聞かれていやいや先生からダメって言われてないよって。そしたらじゃあ飲みに行きましょうって言ってくれたんですよ。そこに気づいたんです。認知症だって言う病名だけ伝えると周りの人には何ができて何ができないかがわからないだから必ず病名を言うことだけじゃなくて、できないこと、できること、やりたいことを伝えようとそうしたらみんなが誘ってくれるようになるんですよね。病名だけではやっぱり何ができて、何ができないのかは、他の人にはわかんないから。
サポーターの視点。
最初は自分も明るく考えられなかったと言う経験を話しつつ、自分のエピソードを交えて認知症を周囲に伝える時のコツを伝えました
前もね、スキーに行こうって誘われて。でも私は人の顔がわからなくなるんですよ。だからちょっと不安なんですよね。でどうしようと悩んでいたんですけど、発想を変えてみて。もう自分が友達を見つける事は無理なんだけど、みんなに見つけてもらおうってパンダの着ぐるみみたいなスキー帽子おおったの。そしてみんながすぐ見つけてくれて笑う。丹野さんもう違和感ないんだけどって言われて。
認知症の方の友達作りをして、皆さんを笑顔にして、楽しい事を見つけてあげたいと思いました例え、顔を忘れてしまっても。田中 深雪
